脂漏性皮膚炎の原因

目次

脂漏性皮膚炎の原因となる常在菌とは

フケが原因で脂漏性皮膚炎に!

血液循環が悪くなると脂漏性皮膚炎になってしまう可能性も!

脂漏性皮膚炎の原因となる常在菌とは

脂漏性皮膚炎の最大の要因は、マラセチアと呼ばれる真菌が皮膚で炎症を起こしているのが要因です。

マラセチアはフケや汚れをきっかけに発症される菌です。人間の皮膚にはもともとトリグリセリドと呼ばれる中性脂肪が表皮の表面に組織化されています。そのトリグリセリドと呼ばれる物質がマラセチアと混ざり合うと分解して遊離脂肪酸を生じます。

遊離脂肪酸は血液中にも存在してて人間の体にあるものですが、この遊離脂肪酸が毛穴に詰まったりして皮脂の酸化を助長してしまう働きがあります。つまりへ日頃から遊離脂肪酸を排出しやすい体質になってしまうと、脂漏性皮膚炎になりやすいということが言えます。

では、この遊離脂肪酸を排出しないようにするにはどうすればよいかというと、普段の食事が大きく鍵を握っています。

例えば脂っこいものやコレステロール値が高いものは遊離脂肪酸を生み出しやすくなってしまいます。注意が必要な食べ物はチョコレートやケーキ、ハンバーガーやラーメンなどはできるだけ避けた方が良いでしょう。

よくチョコレートなど食べている人は吹き出物やニキビが出来やすいということを言われますが、こういった要因があるからです。

出来るだけ遊離脂肪酸とは無縁の野菜や海藻類などを積極的に摂取したほうが良いです。

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フケが原因で脂漏性皮膚炎に!

脂漏性皮膚炎は顔や腕など、体に出来る皮膚炎と考えている方もいますが、実は頭皮にもよく起こる症状で、特に30代から40代など皮脂の分泌量が多い男性に起こりやすい症状の一つです。

一般的にフケ症の方、脂性の方、乾燥肌の方など正常な頭皮状態をキープできない方によく見られる傾向があります。

中でも注意したいのがフケ体質の方。

フケが頭皮に多いと常在菌の一つであるマラセチアにとって最適なエサとなってしまいます。マラセチアとは別名で、「でん風菌」と呼ばれる胞子の形をしたカビの一種です。不衛生な状態に発症しやすい常在菌で、汚れやフケを好むので頭皮を清潔にしていないと、すぐにこのようなカビが繁殖してしまいます。

対策はズバリ育毛シャンプーや抗真菌作用のあるシャンプーを毎日使うことです。シャンプーだけでなく抗菌力の強いイミダゾール系の外用薬を使うのも効果的です。清潔な頭皮状態をキープして、このような薬を使うことで長くても数ヶ月以内、せいぜい半年程度で症状は治まるでしょう。

どうしても改善効果が出ない場合は皮膚科に行って専門医に診療してもらう方が良いでしょう。さらに強力な抗炎作用のあるイトラコナゾールなどを処方してもらいます。

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血液循環が悪くなると脂漏性皮膚炎になってしまう可能性も!

脂漏性皮膚炎になってしまう可能性を大まかに挙げると、お風呂に入らなかったり洗髪や洗顔を怠ったことによる不衛生、ビタミンやミネラル不足による栄養の欠陥、脂分を余分に取ったことで頭皮環境や肌の血行状態が悪くなることによる食生活の乱れが考えられます。

さらには、睡眠不足やストレス、紫外線のダメージなどで肌への悪影響も心配されます。

特に食事や精神的なものが影響して起こる脂漏性皮膚炎の場合は血行障害が起きていて、頭皮や皮膚についた菌に対する抵抗力がなくなっているということが考えられます。血行循環が悪くなると体内に生成される血液が劣化し、いわゆる血がドロドロの状態になります。

脂漏性皮膚炎はどちらかというと、重篤な病気というわけではありませんが、もっと深刻なものになると脂質異常症や動脈硬化などを招いて脳卒中の危険性も高まります。

また、血液循環が悪くなると肌の表面に存在する角質層が壊れていき、バリア機能が低下してしまいます。そうなると必然的に菌が付着しすみ着いてしまう確率が高まり、脂漏性皮膚炎の可能性も高まります。手や足は、ささくれやひび割れ、手荒れ、あかぎれになることが多いですが、顔や頭皮などの皮脂腺が多い箇所は脂漏性皮膚炎のリスクがあるので注意したいところです。

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